カリフォルニアで出会った知り合いがコーヒーが大好きで、その知り合いとよくコーヒーについて語っていた。その人はとても魅力的で鋭い感覚を持っていて、その人に教えてもらったことがたくさんあった。
わりと有名な話かもしれないが、コーヒー豆がハニカム構造を持っているという知識も、そこで得たもののうちの一つだ。そのハニカム構造こそが、抽出のさいのポイントになると、教えてくれた。
自分でドリップする中で、そのようなコーヒーにおける科学的な側面から経験と結果に基づいて理論を導き出すことは難しい。
ということで今回は、コーヒーの持つハニカム構造について自分なりに調べて、それをここでひとつの理論としてまとめてみようと思う。
ハニカム構造とは
まず、ハニカム構造とは、以下のような、蜂の巣とかでよくみるような六角形が隣接しあってできた構造のことをいう。
引用元: http://d.hatena.ne.jp/coffees_for_healthy_life/20130821
どうやらこれは、焙煎後にできる構造のようだ。そのプロセスはわからないけど、炭化した細胞壁がこのハニカム構造を作っている、と説明されている。
そしてコーヒーの成分はこの壁に付着していて、炭酸ガス(よくうまみの核と言われてる)がここに詰まっているとのこと。
抽出の仕組み
ここにすごく詳しく書かれている。
http://coffeemeetsbagels.com/post/blog/why-ground-beans-does-not-inflate/
コーヒー豆のハニカム構造における六角形は(直径が?)0.01mmほどの大きさとのこと。
ここの記事によるとコーヒー豆の粒度は中挽きで**0.6~0.71mm*ほどになるそう。ということは粉にしたコーヒーの粒子のうち一粒につき60~70ほどの空洞があることがわかる。
そして大事なのはこの空洞、透過層をお湯が何回も通過することでそのコーヒーの成分を抽出するということ。
ペーパードリップの大前提は実はそこにあって、ただ重力に従ってお湯が下に落ちたのでは均等に成分を抽出することができない。
お湯がこのハニカム構造の外壁を溶かし、そこから漏れた炭酸ガスによってお湯が押し上げられて…、を繰り返すことによって均等な成分の抽出が行われる。
だから抽出のときに膨らむのがよいこととされてるんだ。なるほどすぎる。
ハニカム構造を考慮した抽出の理論
豆の細さは、中粗挽き
細すぎると、すべての空洞にお湯が行き渡っていい面もあるかもしれないが、その分ハニカム構造をより多く破壊していることにもなる。
だから結局、ちょうどよいくらいの挽き具合がいいのだろうと思う。僕の中で現状ちょどいいと思うのは、中粗挽きくらいだと感じている。ハニカム構造は、まんべんなく成分を抽出できる範囲で、できるだけ破壊しないようにとどめるということが重要かなと。
膨らみを重要な評価基準にする
今まで抽出中に豆が膨らむのを、なんとなく、「あー新鮮な豆なんだなぁ」くらいにしか思っていなかったけど、ここは本当に重要な評価基準だった。
豆が膨らむということは、このハニカム構造の空洞の中に炭酸ガスがまだたくさん含まれていたということ。
そしてこの炭酸ガスが空洞間の蒸気やお湯の流通を手助けしてくれるということだ。
だからペーパードリップという抽出方式の観点から見ても、コーヒー豆が新鮮である、ということは非常に重要なことだったんだ。
さいごに
ということでハニカム構造が抽出に与える影響について考察してみたけど、実際この理論を、経験を持って身のあるものにしていかないといけない。
ということで抽出の際にはこういった理論を意識して一杯ずつにエビデンスを持っていかなきゃいけないなと思ったのでした。
余談
余談で少しかんけいないけど、金沢大学のあの有名な廣瀬教授はイグノーブル賞をもらってたんやなw かこいいw
イグノーベル賞学者でもある珈琲博士・廣瀬幸雄名誉教授が発明した過熱水蒸気焙煎機でコーヒー豆を焙煎すると、水素分子を内蔵した焙煎豆ができてくるのです。
http://d.hatena.ne.jp/coffees_for_healthy_life/20130821
友人が金沢大学にいっているので、行ってみたいな。教授がまだいらっしゃるのか少し定かではないけど。。。
参考記事
記事中であげさせてもらった意外の参考にさせていただきました記事です。
http://kaikisen.at.webry.info/201101/article_10.html
http://saredocoffee.com/?p=214